Substance Painterのチュートリアルでお勉強その11 マスク


Substance Painter Tutorial – Fundamentals 11: Masking

Fundamentals 11: Masking 基礎11 マスク

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マスクの作成メニューとマスクの種類

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マスクはレイヤーに付属します。
レイヤーを選択して、マスクを設定(Configure Mask)をクリックすると、マスク設定のメニューが表示されます。
レイヤー上で右クリックしても同じコマンドを含んだレイヤー用のメニューが表示されます。

マスクには4種類あります。

  • white mask
  • black mask
  • bitmap mask
  • mask with color selection



white mask

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whiteマスクはすべて不透明のマスクなので、そのレイヤーの情報がすべて表示されます。
blackマスクはすべて透明で、そのレイヤーの情報を表示しません。



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マスクのマテリアルはグレースケールを持っています。
white maskに対して黒を塗っていくと、レイヤーが透明になり下地が表示されるようになります。



マスクデータの表示

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TextureSettingsからModeをSolo、ViewをMaskに設定すると、マスクの状態だけを見ることができます。
この状態はMキーでマテリアルモードに戻すことができます。



マスクデータの切り替え

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マスクと通常のレイヤーデータの切り替えは、アイコンをクリックすることで切り替えできます。
ビューポートへのペイントは選択中のマスクやレイヤーデータに描き込まれます。
選択中のものは赤枠が表示されます。(Ver.2.4.1では水色の枠です)



マスクのコピーペースト

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レイヤーを右クリックして、メニューから「Copy mask」を選択し、 別のレイヤーでマスクを作成後、「Paste into mask」を選択すると マスクの情報をコピーすることができます。



マスクの削除

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Remove maskで作成したマスクを削除できます。



マスクの有効な使い方(メッシュとノーマルマップを使用して塗りつぶし)

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一つ典型的なマスクの使い方を説明します。

まずblack maskを用意します。
Particleのfillブラシを選択します。
fillブラシは塗りたいところをペイントすると、メッシュとノーマルマップどちらかの境目で止まるような塗り方をします。
高さで区切られた場所に簡単できれいに塗りつぶす場合はこのテクニックが有効です。



マスクの有効な使い方(ジオメトリ単位で塗りつぶし)

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PolygonFillは、ポリゴン単位で塗りつぶす機能です。
Polygon Fillを選択すると、メッシュにワイヤーフレームが表示され、Propertiesの表示も変わります。
ワイヤーフレームの表示濃度はViewer Settingsの「Wireframe opacity」を調整してください。



マスクの有効な使い方(UV単位で塗りつぶし)

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PolygonFillのUVモードは、UVのシェルを塗りつぶします。 指定するのは、2Dビュー上のUVシェルでもいいですし、3Dビューから指定することもできます。



シンメトリ

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マスクの編集でもシンメトリを使用することができます。



その他の塗りつぶし

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colorを黒にして、マスクを削除(透明に)することもできます。
PolygonFillは一つずつポリゴンを指定することもできますが、範囲指定して一度に塗りつぶすことも可能です。
PolygonFillはメッシュの区切りに沿って塗りつぶすことができるので、とても便利な機能です。



クイックマスク

クイックマスク編集モード

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はみ出さずにペイントするにはマスクが有効ですが、簡易的にマスクを作成する場合は、クイックマスクという機能があります。

キーボードのショートカット「T」キーでクイックマスク編集モードに切り替わります。



クイックマスク使用モード

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再度「T」キーを押すと、使用モードに切り替わります。



クイックマスクの効果

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クイックマスク使用モードではペイントを行えますが、マスクが掛かった領域はペイントできません。
実生活で使われるマスキングテープと同じ役割を果たします。



クイックマスクの反転

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再び「T」キーを押して、クイックマスク編集モードにします。
この状態で「I」キーを押すと、マスクが反転します。



クイックマスクの解除

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クイックマスクを使用すると、はみ出さずにペイントが可能になるため、簡単に塗ることができる場合があります。
塗り終えたらクイックマスクを解除します。解除は「Y」キーで行います。

またクイックマスクは保存されませんので、Yキーで終了すると以前のマスク状態は消えてしまいます。
マスクを残す必要がある場合は、レイヤーのマスクを使用してください。



クイックマスクの注意点

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クイックマスクはUndoが使えません。間違って塗ってしまった場合は、やり直すか白色で塗りなおしてください。



IDマップからのマスク作成

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IDマップからマスクを作成する機能があります。

IDマスクはベイクで作成することが可能です。
初期状態では、ハイメッシュのマテリアルから取得するようになっています。



Color selectionマスク作成

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Add mask with color selectionを選択し、マスクを作成します。



IDマスクからColor selectionマスクの作成方法

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Color selectionマスクはIDマップなど、マップからマスクを作成します。
マップ内の色を指定して、その色をマスクに置き換えます。
選択手順は、Pick colorをクリックするとマスクが貼られたビューになりますので、 マスクを適用したい色をクリックするだけです。



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指定した色のマスクが作成されました。



境界を広げる

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Toleranceの値を上げると、色の誤差を無視してマスクの範囲が広がっていきます。

Toleranceは、縁などの境界部分を少し広げる目的で使うのが良いでしょう。



複数色でも作成可能

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マスクとして使用するIDマップ上のカラーは複数選択することができます。
異なった色にする場合はレイヤーを分ける必要があります。


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