Blenderの3Dカーソル活用法

検証環境

Blender 2.79b(Windows10 64bit)

3Dカーソルとは

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この画像の紅白の輪っか部分と十字状の黒い線でできたカーソルです。(オレンジの点は立方体の原点)

初期状態では左クリックで移動できます。

Blender始めた人は色々なサイトや本、動画講座などで、オブジェクトを生成する位置の基準点と習うと思います。


3Dカーソルの用途は

3Dカーソルの用途は、一言で言うと基準点です。

オブジェクトを生成したり、移動、回転、拡大縮小など、何かを行う際の基準点になります。(Mayaを使っている方はピボットと考えると分かりやすいかもしれません)

要は作業用に移動できる原点みたいなものですね。

具体例は後にまわしますが、使えると便利なのは間違いないのです。


移動方法にクセがある

3Dカーソルの移動方法はいくつかあります。

  • 左クリックでクリックした点に移動
  • Shift+Cでグローバル座標の原点に移動
  • Shift+Sでメニューを出して指定した場所に移動

が主な移動方法です。

個人的には左クリックは使いません、というか狙った位置に動かせないので使いこなせません。

他の方がどのように使用しているか気になったので、ツイッターでアンケートを取ってみました。

回答してくださった半数以上の方が左クリックでの移動を使っていないのですね。

何故左クリックが使いづらいかというと、3D空間上にある点を2D画面上で動かそうとしても次元が1つ不足して直線上のどこかにしか置けないのです。


左クリックでの3Dカーソル移動

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3Dカーソルを原点に置き、スザンヌを作成しました。

次にこの平行投影の4視点のうち、右上のスザンヌを左クリックすると、3Dカーソルはどこに移動するでしょうか?

スザンヌの表面と思った方居ますか?

では、スザンヌをクリックせずに、空き領域をクリックした場合はどうなるでしょうか?

ここが直観的に分かりづらいので、3Dカーソルが使いづらいと思ってしまうのかもしれません。


では答え合わせです。


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右上の画面でクリックした場所と、左上の赤い直線の線上(正確には平面上)の交点に移動します。

クリックしたカメラのビューポートの平面で、3Dカーソルが存在する平面上を移動するのです。

もちろん、カメラを回せば3Dカーソルは別の平面上を移動することになるのです。

そして何より、一つのカメラの位置では3Dカーソルの奥行きを調整できないのです。

恐らく左クリックで移動と回答された方は、直行するカメラをつかって2回クリックすることで位置調整をしているのではないかと思います。

今回の例だと、右上以外のカメラであれば、異なる視点のカメラのうち2つをクリックすることでクリックした位置に3Dカーソルを調整できます。


Shift+Sでの3Dカーソル移動

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Shift+Sを押すと、スナップメニューが出てきます。

カーソルを移動させるものは、下の4つ。

  • カーソル → 選択物
  • カーソル → 原点
  • カーソル → グリッド
  • カーソル → アクティブ

です。

以下、個人的な仕様パターンも含めて効果を説明します。

選択物での移動は、現在選択している物の中心、複数選択して中心に移動させたい場合に使います。
複数配置したオブジェクトを回転させる中心を指定するときや、2点間の中点を指定するときに便利です。
指定した後にオブジェクトを作成したりすることも多々あります。

原点での移動は、Ctrl+Cでも同じことができます。
この場合はCtrl+Cと違い、カメラは移動しません。

グリッドでの移動は、現在の3Dカーソルをグリッド単位の近いところに移動させます。
グリッドに合わせて規則的な配置をしているときには微調整として使えますが、あまり使う機会はありません。

アクティブでの移動は、現在選択している物へ移動します。
選択物との違いは、複数選択していても、最後に選択したもの(アクティブな物)に移動します。
1つだけ選択している状態では、選択物での移動と同じなので、あまり使いません。

なので、スナップメニュー(Shift+S)でも使うのは選択物への移動がメインです。


そのほかの移動

先ほども少し触れましたが、Shift+Cで原点へ移動が可能です。

また、Nキーで表示される右側のシェルフにある3Dカーソル欄でも数値入力により移動可能です。


3Dカーソルの活用法

3Dカーソルの移動方法を整理したところで、活用法です。

最初の方に書きましたが、3Dカーソルは基準点です。

3D空間でオブジェクトを生成したり、規則的に動かす(移動、回転、拡大縮小する)場合は何かしらの基準点が必要になります。

大抵の場合はそのオブジェクトの原点や、アクティブポイントの原点を使いますが、それら以外の場合はダミーとなるオブジェクトを用意する必要があります。

そのダミーオブジェクトの生成位置を決めるために3Dカーソルを移動させるのです。(1回しか使用しない場合はダミーオブジェクトを作らなくてもokです)


原点の指定

ドアの開閉を行うモデルを例に挙げます。

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ピッタリ作ると見づらかったので、ドアを少し小さめに作成しました。

壁とドアは親子関係を設定しています。

壁の原点は底面の中央、エッジの中央、四隅の頂点のいずれかを設定することが多いと思います。

この場合は線対称で作成していることと、原点を底面の中央にしているためメニューの[オブジェクト>適用>位置]で設定され、特に3Dカーソルを使用することはありません。

では、ドアの原点はどのように設定したらよいでしょうか?

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編集モードで回転軸となる部分をイメージして、ループカットを挿入します。(ループカットで増やした頂点は後で消しても構いません)

この部分を選択し、スナップメニュー(Shift+S)からカーソル → 選択物をクリックして、3Dカーソルを回転軸の中央に設定します。

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オブジェクトモードに戻り、[オブジェクト>トランスフォーム>原点を3Dカーソルへ移動]で3Dカーソルの位置に原点を移動します。

これにより、ドアを選択してZ軸回転をするだけでドアの開閉が出来るようになります。

原点はオブジェクトモードでしか設定できません。ですので編集モードの頂点などを指定して原点とすることはできないのです。

ここで一時的に3Dカーソルを指定して、原点位置を決定することができます。


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他にも一時的なピボットとして使うこともできます。

操作したいものと別の基準点が必要になる時には3Dカーソルのことを思い出してみてください。


誤クリック対策

3Dオブジェクトは「元に戻す」が使えません。

基準点にするために、Shift+Sでの操作をメインに使っていますが、位置調整のために事前に何度かの操作をしているにもかかわらず誤クリックで移動してしまうのは厄介です。

しかし、3Dカーソルが視界に入って邪魔な場合があります。消したいけど消せないので、邪魔にならない所に避難させることがあります。

その辺の兼ね合いから、3Dカーソルを左クリックではなく、ctrl+shift+左クリックに変更しました。

参考にしてみてください。

Substance Painter 2018の基礎レベルをざっくりと(テクスチャを作成)

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使用環境

Substance Painter 2018.1.3

テクスチャを作成

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テクスチャを画像形式でエクスポートすることで、他のDCCやゲームエンジンなどで使用することができます。

テクスチャを作成するには[ File > Export Textures... ]を選択してダイアログをダイアログを開きます。


エクスポート設定

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出力形式の設定を切り替えることで、使用する環境に合ったテクスチャを出力できます。

ファイルの種類やチャンネルの設定など、最初はデフォルトの設定でかまわないと思います。

Substance Painterの方でよく使うテクスチャ設定を用意しているので、それを選ぶだけで必要なテクスチャを出力してくれます。

この設定はプロジェクト作成時に設定したものになっていますが、ここで変更することも可能です。

出力時によく変更するものとしては、

  • 出力先のフォルダ
  • テクスチャファイルサイズ
  • 出力するマテリアル用のテクスチャのON/OFF

くらいだと思います。

これらは全てこの画面で変更できるので、出力の際に切り替えてください。


もし特殊なテクスチャ(例えば水濡れ表現のために、下から上に向かってマスクが掛かっていくテクスチャなど)を出力する場合は、 CONFIGURATIONから設定を追加することになります。

詳しい設定はこちらの記事を参照してください。

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最後に

いきなり細かいところまで覚えるのは大変なので、かなりの機能の説明を省略して流れを重視して記事を書いてみました。

Substance Painterを使用したテクスチャ作成の流れを一通り簡単に説明したつもりですが、 ここからは各工程での細かい機能や操作、テクニックなどを覚えることで Substance Painterのより効率的な使い方、高品質なテクスチャワークが可能になると思います。

この記事がSubstance Painterを習得する上での足がかりになれば幸いです。

Substance Painter 2018の基礎レベルをざっくりと(ペイント手法)

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使用環境

Substance Painter 2018.1.3

ペイントの手法

ペイント手法は大きく分けて3パターンあると思っています。

ワークフローのところで軽く触れましたが、

  • マテリアル(スマートマテリアル)で塗りつぶす
  • ステンシルを使う
  • ブラシで直接塗る

の3つです。

マテリアル(スマートマテリアル)で塗りつぶす

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マテリアルは、直訳すると原料とか材料という意味があります。

マテリアルを使用することで、実際の素材を簡単に再現することができます。

例えば鉄、錆びた鉄、綿、麻、プラスチックなどです。

中には模様や、経年劣化を数値で簡単に調整できるようなマテリアルも存在します。


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Substance Painterでは最初からいくつか用意されていますが、足りない分はSubstance Designerで作成したり、Substance Share、Substance Sourceから取得することもできます。

マテリアルを使用せずに単色や固定値で塗りつぶすことも可能ですが、トゥーンやデフォルメ調の物以外では殆ど使うことは無いと思います。

というのも、想像上の物なら自由に調整してイメージに合うものを探せばいいですが、現実にあるものを表面の粗さや金属感を設定して実物に近づけるのは手間がかかるからです。


「マテリアルで塗りつぶしたものをその後どうするか」ですが、基本は何もしません。

テクスチャに異なる部品がある場合が殆どだと思いますので、マテリアルによる塗りつぶしは素材本来の下地を作ることに当たり、その場合はマテリアルを適用する範囲をマスク指定するくらいです。

マテリアルによっては「くすみ」や「汚れ」などに対応している物もありますが、後から部分的に行う効果については、 別のレイヤーを用意して重ねていく事になります。


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ここで効果を発揮するのが、スマートマテリアルです。

マテリアルは様々な場面で使えるように、なるべく軽く、シンプルなものになっています。

しかし複雑な表現をするには物足りないので、いくつかのレイヤー設定を纏めたものがスマートマテリアルです。

マテリアルはブラシなどで使える基本部品ですが、スマートマテリアルはレイヤーの集合なのでブラシやフィルレイヤーへの適用はできません。

スマートマテリアルはSubstance Painterで作成できますので、ペイント作業を進めていって他のモデルにも使いたいような場合にエクスポートして再利用できます。

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ステンシルを使う

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ステンシルはマスクと併用することが多いです。

主な使い方は2通りあって、上記のサンプルの様に

  • マテリアルのマスクに対して使う方法
  • マテリアルを塗る際の保護として使う方法

です。

前者は、カッティングシートのように、マテリアル自体を作成する時に使用するイメージ

後者は、マテリアルをスプレーなどで直接描く場合に他の部位を保護するイメージ

マテリアルの模様の向きや、後々の変更対応、作成の手間などを考慮したうえで使い分けると良いと思います。

これを使うことで、ペイント機能が2D用のソフトほど強力ではないSubstance Painterでも、フリーハンドで直接描くより綺麗に素早くペイントすることができます。

マテリアルでは表現できないorマテリアルに用意されていない場合に組み合わせでデカールなど微調整が可能になります。

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ブラシで直接塗る

2Dペイントに慣れ親しんでいる人はこの方法が一番楽に塗れると思います。

ですが、多用することはあまりお勧めできません。

個人のスキルに依存しますが、表現力は細部までカバーできて一番柔軟にペイントできる反面、再利用が難しくなります。

一点ものを毎回作るのであれば直接塗った方が効率は良くなるのですが、単なる3Dペイントツールになってしまうので、Substance Painterの利点があまり活かせません。


ペイントの方針

2Dで絵が描ける人ほど、手作業で描いてしまいがちです。

確かにそれで要件を満たせば問題はないのですが、「変更に強く、再利用可能である」ことがSubstance Painterのメリットの一つなので、うまく機能を使うことで量産速度の向上による時短、品質の安定化、空いた時間を拘りたいところに割く、作業効率向上により単価を上げるなどが可能になると思います。

スマートマテリアルのレイヤー構造は、Substance Painterを使いこなすうえで重要なレイヤー構成の勉強になるので参考にすることをお勧めします。


次の記事です。

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Substance Painter 2018の基礎レベルをざっくりと(ペイントする上での基礎知識)

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使用環境

Substance Painter 2018.1.3

ビューポートの基本操作

モデルを様々な角度から見て確認するために、簡単にビューポートの操作を確認しておきましょう。

タンブル(Alt+マウス左ドラッグ)

オブジェクトの回転動作です。

カーソルのある位置を中心に回転します。

何もないところから開始すると、前回の操作位置を中心に回転します。

UV表示でもほぼ同じですが、UVの場合は何もないところを中心に回転することもできます。

操作中にShiftを押すと90度毎にスナップします。


パン(Alt+マウス中ドラッグ)

カメラを平行に移動させます。

UV表示でも同じです。


ズーム(Alt+右ドラッグ) or マウスホイール

カーソルのある位置を中心に拡大/縮小します。

何もないところから開始すると、前回の操作位置を中心に拡大/縮小します。

UV表示でもほぼ同じですが、UVの場合は何もないところを中心に拡大/縮小することもできます。


全体表示

カメラやオブジェクトの位置が操作しづらくなった時など、ショートカット[F]キーでメッシュ全体を表示する事ができます。


最初の内は、ビューポートの操作はこのくらいで十分だと思います。


レイヤーとチャンネル

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Substance Painterではマテリアルごとにレイヤーを作成し、レイヤーに対してペイントを行います。

マテリアルごとにレイヤーがある点以外は2Dのペイントソフトと一緒です。

そして複数のテクスチャを管理するためにレイヤーごとに複数のチャンネルがあります。

Substance Painterで扱うようなチャンネルの概念は2Dペイントツールには無いと思うので確認しておいてください。


2種類のレイヤーとマスク

レイヤーには次の2種類があります。

  • 通常レイヤー
  • フィル(塗りつぶし)レイヤー


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通常レイヤーは、ブラシなどを使って自由に描画できます。2Dのペイントツールでもよく使われるものです。

プロパティ表示も、使用中のブラシが表示されます。

一方、フィルレイヤーはブラシなどは使えず、マテリアルや単色で塗りつぶしを行う事しかできません。

プロパティもレイヤーに対するものが表示されます。


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それぞれのレイヤーに対して、マスクを設定できます。

マスクは、そのレイヤーのどの部分をどの程度適用するかという値を持ったグレースケールの画像データです。


レイヤーもマスクも、それぞれジェネレーターやフィルタなどのエフェクトを適用してプロシージャルな構成にすることができ、可能な限りそのようにデータを作る方が後々の変更に強くなります。

その分手間はかかるので、仕様に合わせて最適な方法を選ぶことになります。

今回は大まかな説明なので省きますが、そういう物があるという程度に覚えてもらえば十分です。


チャンネル

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レイヤーには、複数のチャンネルを設定できます。(初期設定時のテンプレートで設定されますが、追加、削除、フォーマットの変更も可能です)

チャンネルはレイヤーと同じUVに対して、異なる意味を持った情報を持つためのテクスチャです。

例えば、1ピクセルに対して、グレースケールだと1つ、フルカラーだとRGBで3つ、透明度を加えるとさらに1つという形で増えていきます。

カラー+透明度の情報を持たせたデータに、金属質感、表面の粗さ、凹凸、発光などなど、シェーダーで扱うための追加情報を持たせたい場合はチャンネルを追加する必要があります。


2Dペイントソフトでブラシを使って何か描く場合、RGBAの4つの値を描きこむことになります。

Substance Painterでは5つ以上の値を同時に描きこむことで、色や透明度に加えて、質感なども同時にペイントすることが出来るわけですが、画像フォーマットは一般的に4つのチャンネルしか持っていません。

そこで、チャンネルとして分割することで、4つのチャンネルを扱えるカラーチャンネル、1つのチャンネルを扱えるグレースケールチャンネルを用意し、1つのレイヤーに複数設定することで5つ以上の情報を持つことを可能しています。

これらのチャンネルのデータは、最終的にどのようなフォーマットで出力するか、エクスポートの設定で自由に変更することができます。

ここで指定しているフォーマットは、Substance Painter内部で使用するためのものです。


次の記事です。

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Substance Painter 2018の基礎レベルをざっくりと(ペイント前の初期設定)

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使用環境

Substance Painter 2018.1.3

ペイントを始める前の初期設定

モデルの設定

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メニューから[File>New...]を選択して、プロジェクト初期設定用のダイアログを開きます。


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図で示している3か所をチェックします。

Templateを決めるとその他の設定値も変わったりするので、最初に設定します。 特に決まっていない場合は「PBR - Mmetallic Roughness」を選択しておきます。

次にペイントするメッシュファイルを選択します。
Substance Painterはマテリアル単位でテクスチャを管理するので、DCCツール側でUVが重ならないようにマテリアルを割り当てておきます。

Document resolution(解像度)は高いほど細かなペイントができますが、その分処理が重くなるので2048くらいで作成してみて 重い場合は1024以下に落として使いましょう。

これ以外の設定項目は今回は設定せずに進めます。

設定が終わったら、「OK」ボタンでダイアログを閉じます。


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読み込みが終わるとプロジェクトが作成されます。

3Dはモデルの形状、2DはUVの表示になります。ペイントはここで行いますが、初期設定中なのでまだ触る必要はありません。


「TEXTURE SET LIST」にDCCツールで設定したマテリアルが表示されているか、要らないマテリアルまで読み込んでいないかをチェックします。

不備がある場合はDCCツールまで戻り、モデルを再度エクスポートしましょう。

また、マテリアルごとにUVが展開されているかをざっと確認してください。

重なっている物があればペイント時に同じペイントが適用されてしまうので、容量節約など意図的に重ねている場合以外は修正が必要です。


「TEXTURE SET SETTINGS」には、テクスチャチャンネルの種類やファイルフォーマットが表示されています。

これは先ほど選んだテンプレートで自動で用意されますので、勉強段階では特に修正する必要はありません。


「Mesh maps」では、外部からインポートしたマップやベイクで作成したマップなどを設定することができます。

Substance Painterの機能は、ここで設定したマップの情報を参照して様々な自動処理を行うことができます。

綺麗なマップを作成するには、モデルの複雑度によって色々と工夫が必要になりますが、今回は簡単にベイクするだけで作成します。


初期ベイク

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[Bake Mesh Maps]ボタンでダイアログを表示し、[Bake all texture sets]ボタンをクリックするだけです。

複雑なモデルでなければ初期設定のままで大丈夫です。


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ベイク作業はPCの性能や作業解像度にもよりますが、結構時間がかかります。何度も行う作業ではないので、終わるまでゆっくり待ちましょう。

終わるとそれぞれの箇所に自動で設定されます。

それぞれのマップの意味は追々勉強する必要が出てくると思いますが、ここでは様々な機能を使うための補助データ程度に理解しておいてください。

ベイクは後の工程でも再実行できますが、問題が発生する場合が多いので極力最初の段階で確定させましょう。


ベイクが上手くいかない場合

自動設定でベイクを行うと、特にメッシュが込み入った部分で自己ないし相互干渉して、意図しないところに線や影が発生することがあります。

逆に影ができるはずなのに無かったり途切れたりすることもあります。

複雑なモデルほど、自動設定ベイクでは対応できない場面が出てきます。

この場合はケージ(Cage)となるメッシュを用意したり、各種パラメータを調整する必要があります。

原因が多岐にわたり、モデルごとに個別の調整となるケースが殆どなので仕組みへの理解が求められます。

気になる方は勉強してみてください。

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Substance Painter 2018の基礎レベルをざっくりと(ワークフロー)

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Substance Painterのワークフロー

作業工程

Substance Painterでの作業は大ざっぱに分類すると、次の3つに分けられます。

  • 初期設定
  • ペイント
  • テクスチャ出力

実際の操作方法については別途記事作成する予定なので、この記事では大まかな流れだけを説明していきます。


初期設定

モデルを用意

DCCツールでマテリアルの設定とUV展開を終えたモデルを用意します。

Substance Painterはテクスチャへの描き込みをマテリアルごとに行います。

最終的に出力したいテクスチャ1枚に対してマテリアル1個をモデルに割り当てておいてください。


作業解像度の設定

テクスチャの解像度とは別に、作業解像度という物があります。

高ければ高いほど精度は良くなるのですが、メモリやCPUリソースも消費するため各自のマシンと作りたい作品に応じて設定してください。

出来れば最終的に出力するテクスチャの倍くらいを確保しておきたいですが、4kは結構重いです。


初期ベイク

モデル自身の相互干渉や、モデルの曲率などを計算するため、最初に1回だけベイクを行います。

これを基に様々な効果を自動的に適用できるようになるので、作成しておいてください。

ベイクされるデータも初期設定では解像度に影響されます。他の処理をする際のベースデータになるので、こちらも少し高めに設定しておきたいです。


ペイント

2Dのペイント手法とは少し違う

ペンやブラシの設定を細かく調整できるのですが、手作業で細かいところまで塗る作業はSubstance Painterではそれほど行いません。

もちろん出来なくは無いですが、あまり効率が良くないですし、2Dに特化したペイントツールほど機能が充実しているわけではないですし、プロシージャルの面からも推奨できません。

2Dペイントツールでも、トーンなどを自分で手描きすることは無いように、Substance Painterでもマスクを利用して、どこに塗りつぶしペイントをするか、がメインの処理になります。

塗りつぶしで対応できない細かい部分のペイントについては、ステンシルを用います。

それでも対応できないところはペイントという流れが効率的です。

後から変更が効くようにするため、直接ペイントするべきか、マスクを作成するべきかの判断は実際にやってみて慣れていくしかないと思います。


マルチチャンネルテクスチャ

2Dペイントとは違う考えとして、複数のテクスチャを同時に編集するという意識が必要になります。

これはSubstance Painterというより、シェーダーがどのようなテクスチャをどのような形式で要求しているかを知る必要があります。

Substance Painterでは、これらのシェーダーが必要とする種類のテクスチャをまとめてペイントすることができます。

例えば金属に傷をつけたい場合は、表面の粗さや擦過痕の方向、変色具合など、1回のストロークで全部の設定を行うことが可能です。


マテリアルや部位毎にレイヤーを作成

レイヤー機能は複雑ですがこちらは2Dペイントソフトとそれほど差はありません。

マテリアル単位でレイヤーを分けることが多いです。

設定方法は若干特殊な物がありますが、それはソフトの使い方という点で必要な分だけ覚えて効率化を図ってください。


テクスチャ出力

テンプレート

今まで作成してきたマルチチャンネルのテクスチャを、目的に応じた形式で出力することができます。

その際、あらかじめよく使うパターンのテンプレートが用意されています。

細かく設定しようと思えば、透明色の設定を、単独のテクスチャにするかカラーテクスチャのアルファに入れるか変更したり、 グレースケールで持っている情報をカラーテクスチャのチャンネルに設定することで1ファイルにまとめたりもできます。

しかし普通は用途に合わせたテンプレートを選択してテクスチャを出力するだけで対応できるようになっています。

DirectXとOpenGLで使うノーマルマップのチャンネル入れ替えのような設定変更なども、ここで対応可能です。


解像度変更

初期設定で作業用の解像度を設定しましたが、これはテクスチャ出力時に出力したいテクスチャに合わせて再計算されます。

単に画像サイズを縮めたり伸ばしたりしているわけではなく、レイヤーごとに保持している情報を再計算して最適な状態にしています。

ですので、大きいテクスチャが欲しい場合はサイズを大きくするだけで綺麗なテクスチャを生成することも可能で、小さいテクスチャが欲しい場合も無駄につぶれることをある程度は軽減してくれるのです。


テクスチャを出力したら

DCCツールに戻して作業を継続したり、ゲームエンジンに持って行ったりします。

テクスチャを作るまでがSubstance Painterの仕事なので、ここから先は修正やテクスチャの追加が発生しない限り出番はありません。


次の記事。

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SubstancePainter2018の基礎レベルをざっくりと(事前知識)

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この記事の意図

単純明快、もっとシェア広がれSubstance Painter!

使う人が増えると、自分にもいろいろな知見が戻ってくるのです。

作成の背景

SubstancePainterは最近ユーザーが増えてきている感じがするので、2018になってUIも変わったことですし簡単に解説記事でも書いてみます。

最近、以下の理由からユーザーが増えていると推測しています。

  • 業界内でも使用実績が増え、ソフト自体の機能や性能も向上して使用できるシチュエーションが増えている
  • indie版は安く、Steamでも割引時1万程度で買えたり、学生だと申請することでフリーで使用できるためハードルが低い
  • 趣味でBlender等を使いモデリングする人が増えたため、ホビーユーザーも増えている

公式の2018用チュートリアルもありますが、機能自体もかなり増えてきているので、3D初心者が最初に全部やるのには少しボリュームが大きい気もします。

academy.allegorithmic.com


そこで、あまり深いところまでは突っ込まずに、大まかな使い方を解説して用途によって必要な部分は肉付けして覚えてもらうための記事を、素人ながら書いてみようと思いました。

英語の解説が苦手という方は、UI部分の差異はありますが基本的な流れは一緒なので、以前2.x時代に勉強した記事がお役に立てるかもしれません。

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対象とする読者

  • BlenderなどのDCCツールでモデルを作ってUV展開まではできたけど、テクスチャってどう描けばいいのか分からない
  • 今までテクスチャはPhotoshopなどのペイントツールだけで描いてきた
  • テクスチャ作成のワークフローを大まかに知りたい

のどれかに当てはまり、SubstancePainterに興味がある人を想定しています。

初心者向けに書くつもりなので、分かる人には冗長な部分もあると思います。そこは確認程度に読み飛ばして下さい。


SubstancePainterというソフト

SubstancePainterって何をするもの?

簡単に言うと、3Dオブジェクトに直観的にペイントできるソフトです。

便利なツールではありますが、万能ではありません。もちろん苦手な部分もありますし、Photoshopなどで描いた方が早い場合も多々あります。

少なくとも、複数のチャンネルを使うテクスチャについては、Photoshopなどを併用するとしてもテクスチャデータの母艦をSubstancePainterにすることをお勧めします。


SubstancePainterのメリット

沢山ありますが、伝えておきたいメリット4点だけに絞って書きます。

Proceduralなワークフロー

まず真っ先に挙げられるのが、プロシージャル(procedural)という点です。

プロシージャルは、英語で「手続き的」という意味があります。

例えばペイントソフトでレイヤーを分けておけば、そのレイヤーの色を変えたり、回転させて模様の向きを変えてみたりなど後から修正ができます。

今の段階では、これの少し応用版と理解してもらえればOKです。

つまり、後からでも変更に強い(完全に手戻りが無いわけではない)点がSubstancePainterの最大の強みだと思います。


マルチテクスチャ編集

次に、複数のテクスチャを同時に編集できるという点があります。

モバイルゲームなど、ハード性能が制限される環境ではテクスチャは1種類で、影や光沢、質感なども含めてテクスチャに描いてしまうことも多いと思います。

そのレベルのテクスチャならペイントソフトで描くこともできますし、その方が早い人もいるでしょう。

しかし、凹凸を表現するバンプやノーマルマップ、光沢を表現するメタリックマップ、表面の粗さを表現するラフネスマップなどを使用します。

これら複数のテクスチャに対してズレなく手描きするのは職人的な能力が要求されるのは想像に難くありません。

SubstancePainterであれば、これらを一度に処理することができるのです。


マテリアルペイント

3つ目は、マテリアルを使用できることです。

2番目に上げたメリットで複数のマップを作成すると書きましたが、マテリアルを使用することで質感を表現することが簡単にできます。

例えば、ゴム、鉄、プラスチック、シルク、木材など、これらの表現の違いをマテリアルを差し替えるだけで描き分けることが可能です。


3Dペイント

最後に、3Dオブジェクトに対して直接ペイントできる点です。

実際のモデルを見ながら直観的にペイントすることが出来るので作業効率に貢献します。

3DペイントならではのUVの継ぎ目(シーム)をあまり意識しなくても良くなります。

UV上では離れたところにあっても、3D上で連続的に書くことができるので、直線や模様などをどうしてもUVの切れ目に描かなければいけない場合などに効果を発揮します。


他にも多数のメリットは有りますが、キリが無いので今回は割愛させてもらいます。


SubstancePainterのデメリット

ソフトの快適な動作要求が高め

1点目は比較的重いソフトということです。メモリも大量に食います。

しかし複雑なモデルでもない限り、今のPCなら十分に動かせると思います。

30日使用できる体験版もありますので、購入前に動作確認をお勧めします。

https://www.allegorithmic.com/buy/download


追加のマテリアルは別途用意する必要がある

2点目はマテリアルを作る事はできないことです。

自作する場合はSubstanceDesignerというソフトが必要になります。

このソフトはSubstancePainter以上に理解が難しいです。

追加のマテリアルが必要な場合は、SubstanceDesignerを購入して自作するか、既に販売されているモデルを購入するかなどが必要になってきます。

無料で公開されているマテリアルなどもあるので、探してみることをお勧めします。

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